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1970年代の、優しい空気。

小学生の時、母に連れられて美術館で見た。大きな画面に広がる青に、深い水の優しさを感じた。まだ夜明け前の時間帯なのだろうか、悠々と流れる水辺に立つ女性は、一日の生活源を携え満足げな笑みを浮かべている。
朝霧の労働風景はとても優美だった。近寄って見たら、ざらついた油絵具が隅々まで塗られ、手の込んだ作家の仕事に驚いた。

杉山寧さんの画集は私の本棚にもあり、女性像を取り巻く空間の奥行きのある優しさは、子供の頃感じていた空気を記憶の淵から呼んでくる。

1970年代といえば高度経済成長期だった。私と家族は公団住宅の4階の角部屋に住んでいた。和室が3つ続いて、突き当たりに窓があった。家で私は一人でいたか、時々母の友達が来て、母と3人で遊んでもらった記憶がある。

灯をつけない部屋は昼でも暗いが、窓から差し込む薄日は、とても優しかった。一人でレースのカーテンにくるまって遊んでいた時の、あのひんやりとした窓ガラスの感覚をまだ覚えている。

杉山寧 水 1965年

About TOMOMI SATO〜人生開拓アーティスト佐藤智美 プロフィール

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杉山寧
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理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

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