Categories: 人生日常

「帰る場所」に、錨を下ろす。

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ここ数年で驚異的な変化があった。今まで自分のこと以外には、あまり興味を抱かなかった私が、自分と違う性質を持つ人やもの、事柄に惹かれるようになったことだ。
無駄なことと考えていた。私とは違う世界の、違うカテゴリーにいるものとは係われるはずもないと思っていたから。でもそれら見たり、思っている時は、とても穏やかで優しい気持ちになる。

最初は、巧妙な詐欺師を前にしているようで心がざわついた。しかし突き詰めて考えてみると、私がずっと前から押し殺していたインナーチャイルドの声だと気付いた。詐欺師に騙されたら傷つくので、この声をずっと聞かないようにしていたのだ。

どんなネガティブも包み込む優しさとか、どんな重圧も跳ね返す明るさとか自信とか、どんな状況でも自分の感情を表現する素直さとか…そういえば私も昔はちゃんと持っていたのに、どこで失くしてしまったのだろう。

世界は広い。知りたいこと、知らなければならないことは、たくさんある。しかし身体中の皮膚は敏感さを増している。不用意に出て行って、火傷したらどうしよう。怖さを感じながらも、私は少しずつ出航の準備をする。

こんなときは「帰る場所」を感じたい。どんな遠い場所へ行っても戻れるように錨を下ろす。身近な人と交わす思いやりが、私を然るべきところへグラウンディングしてくれる。

佐藤智美「家」2015年 



About TOMOMI SATO〜人生開拓アーティスト佐藤智美 プロフィール

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Tomomi Sato

東京在住のアーティスト。理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

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