「人の心に寄り添う」なんて、簡単に言えない。

日本の母親的存在の人が亡くなった。瀬戸内寂聴さんは99歳、細木数子さんは83歳だ。
細木数子さんは六星占星術を辛口トークで説き、お茶の間を賑わせた。瀬戸内寂聴さんは官能小説、恋愛小説など、女性の生き方をテーマにした作品を数多く発表し、新しい女性像を現代に掲げた。

瀬戸内寂聴さんの作品は好きで、説法も好んで聞いていた。女性であることのタブーを破って波乱万丈に生きた瀬戸内さんの言葉には、社会の枠組みに収まって生きている人にはない深い優しさと人間理解があった。
世間に波風たてるようなことにも、自分をに嘘をつかずに立ち向かった人だからこそ、見える地平があるのかなと思う。人生に深い傷を負った人たちが、救いを求めてこの人たちのところに訪れる理由がわかる気がした。

今、心理学を学んでいる。人の心を理解して、深く繋がりたいと思ったから。でも「人の心に寄り添います」なんて、簡単には言えないなあと最近思う。
どんなに問題を抱えていても、カウンセラーに掛かろうとする人は少ない。私たちは心の底では、自分に共感できる人を分かっているからで、安心できない人には簡単に心を許さない。
本当に癒しを必要とする人は、犯罪や災害など理不尽な不幸に見舞われて深く傷を負った人だ。小手先の知識で、その人たちの傷の痛みに向き合えるのだろうか。充分な人生経験がないと、カウンセラー自身もクライアントも深い傷を負ってしまう。
だから、本当に癒しが必要な人は、瀬戸内寂聴さんや、細木数子さんのように、人間として度量のある人のところへ行きたがるのかなと思う。

心理学で分析できるほど、人の心は単純じゃない。本当の人間理解は、社会規範や一般常識から外れた経験の上にあるのではないかと思う。誰もが幸福を求めるけれど、望む幸福を得るために、荒波を渡っていくことも時には必要だからだ。心を成長させる経験をすることと、安全な社会生活の間で、誰もが葛藤している。

「平和」とは、一種の悟りだと思う。人生の辛酸を重ねたからこそ、たどり着く境地があり、そこに立って初めて、荒海にいる人をも優しく包むことができるのではないだろうか。

写真:日刊ゲンダイより


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