なぜ人は「自由でいたい」と思うのか。

病院に入院している父が、ホスピスへ転院する日になると誤嚥性肺炎を起こしている。これで3度目だ。「お父さん、ホスピス行きたくないんじゃないの」と弟が言っているらしい。夫に話したら、数年前に亡くなった義祖母の話が持ち上がった。
「俺のおばあちゃんも、ホスピスに行きたいくないって言っていたんだけど、親戚全員がそう決めたんだ。そしたら、ホスピスに行く前に死んじゃった」
夫が入院していた時の話になり、あの時は大変だったよなあ、としみじみ言う。普段はあまり感情を出さない夫だけど、リハビリの効果が思うように出ないこともあって、今回ばかりはしんどいようだ。

今までできていたことができなくなると、病気であれ老化現象であれ、「この先、大丈夫かしら」と思ってしまうのが人間だ。私自身も視力が衰えてきたり、腰痛が回復しなかったりして、昨年の自分とは変わってきている。こればっかりは時の流れに逆らえないから、身近なもの同士、声を掛け合って励まし合っている。


先日、松田聖子さんの娘、神田沙也加さんが、ホテルの高層階から転落して急逝した。自殺の可能性が高い。ネットでは関連するニュースが多数出ていて、若い命が失われたことへの追悼と、両親の深い悲しみを察するメッセージが寄せられていた。
松田聖子さんといえば、私が学生の頃アイドル全盛期だった人だ。結婚も子供も仕事も手に入れた女性として、当時は憧れと中傷の的だった。どんなにバッシングされても飄々とやりたいことをやる生き方は依然と貫かれ、そのおかげで娘の神田沙也加さんも幼少期は苦労したらしい。松田聖子さんの母親としてのあり方には批判的な意見も見られた。

普段の私なら、「そんなの人それぞれじゃん」と思う方だが、今回は、「やっぱ、間違ってたんじゃないの」という意見に傾倒してしまう。私自身も少女時代に母親の理解が得られなかった経験は今も苦い思い出として残っていて、娘にはそのような思いをさせないよういつも気を使っていたのだけど、自分の人生も怠けたくないから仕事も頑張ってきた。だから松田聖子さんの冷徹なまでのプロ意識も、わからないこともなかった。
でも、本当に娘の人生を見守る気持ちがあったら、そこまで自由になれないんじゃないか….そう思うのは、私も自由にやりすぎて、娘に要らぬ負担をかけたなあと思うことが、最近あったからだ。
本当に大変な時に娘を支えられるのは、母親しかいないもの。それでも自分のことを優先してしまう人って、精神的に成熟していないか、ハートが開いていないとしか思えない。

ふと気づいたんだけど、なぜ人は「自由でいたい」と思うのだろうか。それって本当は、「防衛」なんじゃないか。
ちゃんと、ハートが開いていたら、身近な人の気持ちに敏感になるし、助けたいって自然に思うものなんだけど、感情に呑まれることに恐怖を抱く人もいて、そういう人は仕事とか、趣味とか、本来向き合うものでないものに夢中になり、結果として大切なものを失ってしまうというのは、よく聞く話だ。

自由にやって手にするものって、実はなくてもいいものだったりする。本当に欲しいものが手に入らないから仕事で昇華する人もいる。では自由へ逃走する人の恐怖はどこから来るのだろう。それは失って初めて気づくのかもしれない。


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