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雌の正体と、女の力。

過去作展を開催することを考えていたら、急に木嶋佳苗という受刑者のことが頭に浮かんだので、検索窓に入力してみた。
結婚詐欺にて男性3人殺害、7人殺人未遂で2019年に死刑判決が出ている。逮捕後に自伝小説の出版や編集社デスクと再婚もした。

当時は「ブスでデブなのにどうして男から多額の金を引き出せたか」ということが話題になり、世の女性たちの嫌悪と嫉妬を買った。
男性社会で認められるためにダイエットで体重を落とし、勉強して学歴をつけている女性たちが、決して心から満たされているわけではないのを木嶋は知っていて、他者目線である女の幸せを一蹴し、癒しという武器を使って男の弱みにつけ込み、多額の金品を巻き上げたのだ。

「女性は皆欠損を抱えている、それは関係ありませんなんていう人は多分、自分の感情に蓋をしているのだ」と、ある女性ライターが自身の記事で言った時、私は「女」というより「雌」の正体を強く意識した。
つまり雄とつながってはじめて機能が生かされる生命体。

木嶋の自伝小説を読みたいと思わない。自身のセックス について延々と書かれている小説なんて、爬虫類じみていて嫌なのだ。


そんな木嶋佳苗と私の過去作がどうしてリンクしたのか….それは、当時の私が、まさに女性の欠損を描いていたからだと思う。
女の幸せは振り子に似ている。歓喜と絶望、充足と飢餓、安心と不安。生物としての根源に近づけば近づくほど、それらは行ったり来たりする。私は安定の充足と引き換えに襲ってくる死の恐怖に向き合い、女性の中に眠れる力を掘り出そうとして、一連の作品を描いた。

木嶋佳苗もまた社会的な抑圧を克服し、女性の眠れる力を掘り起こした人なのではないか。でもその力を、あまりにも自己中心的に他者から搾取するために使ったので不幸な結果になってしまった。
死刑判決が出ても、あっけらかんとした顔で供述し、再婚までしているというから、そのサバイバル力は尋常ではない。反省とか後悔とか、犠牲者への思いなども感じくなるほどのことが、木嶋の人生にはあったのかもしれない。

爬虫類は、雄と雌として繋がり、子供を産み、自身のサバイバルのために仲間や子孫を食べることもある。
人間には心があるから、愛や信頼を育み助けあいたいと願う。爬虫類脳では真の安心や充足を得られないから、私たちは知恵や教養、経験を求め、愛や信頼を得られるような自分に成長したいと願うのだろう。

女が女の生き様に嫉妬するうちは、まだ進化の過程にいるのだ。でも間違ってはいない。刺激された傷の痛みから自分の真実を引き出して、より自然体で生きられるように成長していければと思う。

絵:グスタヴ・クリムト 「処女」1913年

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