体を動かす仕事を始めたが、次の日体がきつい。ちゃんと栄養はとっていると思うけど、年齢的にサプリが必要なのかなとオンラインで売っているプロテインなどを漁ってみると、私が子供の頃から母に勧められて飲んでいたシャクリーを思い出した。
祖母が体が弱く栄養補給にと始めたシャクリーは大変効果があり、母が家族にも勧めていたものだけど、1日に何粒も飲み続けなくてはならないと面倒臭くて正直気が進まなかった。
結婚した後も母はシャクリーを送ってきたのだけど、夫はこのシャクリーが嫌いで、激しく反発した。シャクリーを飲んでいると夫がなんだかんだ言うので、私も飲みたくなくなって、母から送るのをやめるように言ってしまった。
でも今になると、母がどんな気持ちで私にシャクリーを送ってくれたかわかる。体力低下が見られる今日、運動をとサプリは必要だ。母は自分と同じように健康でいて欲しいから家族に勧めていたのだろう。
それにしても私は近くにいる人の影響を受ける。そんなに好きでなくても、周囲に言われたら受け入れてしまい、状況が変わればやめてしまう。
自分自身で「これをやろう」と思ったもの以外はなかなか続かないものなんだな。
シャクリーはそうではないが、私の家には親から言い伝えられてきた「負の遺産」がある。つまり親の悪経験が、子供世代で習慣化していることだ。
我が家には、定期的な親戚付合いの習慣がない。なんとなく親戚というものに抵抗があるのは、親世代が親戚付合いで苦しんでいるのを見てきたことと、私自身も親戚との距離が近かったことで苦労した経験があることから、負のイメージが染み付いてしまっているのだと思う。実際悪い人たちでも何でもないのかもしれないが、親戚と対面する時は緊張が伴う。
夫の外国人嫌い、学歴重視の考え方は、おそらく義父から伝えられたものだろう。義父がそのようなことを家族の前で口にしていたようで、子供である夫にも擦り込まれてしまったのかもしれない。自治会のような地元での活動への抵抗も、彼の成長過程での経験が影響しているのではと思う。
しかし今日の多様性社会では学歴はさほど重要ではなくなるし、外国人の移民が盛んになる今、異文化への共感や理解、順応は必須になる。いつまでも負の習慣を持っていると時代に取り残されていく。
「負の遺産」は手放して新しい視点を持とうと、私は若い頃から努力を重ねてきた。親も、家族も、親戚も、友人も、「人間」という大きな括りで見ることで、納得いかなかったことも理解できるようになった。しかし本当に安心感を持って係ることは、根底にある思い込みを取っ払わなくては、なかなかむずかしい。
私と同じような取り組みをしている人はかなり多いようで、YouTubeで発信をしている人の中には、何年も海外を放浪して異文化に浸かり、スピリチュアルな思考や感覚を手に入れた人がいるけど、ある意味それくらいやらないといけないかもな、と思う。今までの環境、人間関係、やってきたことを一度リセットして、全く知らない文化生活の中に身を置いて、周りの人たちの価値観を丸ごと受け入れてみるとか。
でもそんなことをしたら、もう今までの自分には戻れなくなるかもしれないんだけどね。
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