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「異文化」を受け入れるということ。

先日参加していた区民スポーツセンターのヨガのクラスで、レッスンが始まってから15分ほどしてインド人の女性が3人ほど入ってきた。レッスンルームはすでに満席で隙間がないほどだったのだが、彼女たちは、鏡の前を占領し、堂々とヨガマットをしき始めたのだ。

一瞬不快な空気が漂った。しかしインド人女性たちは気にする様子もなく、リラックスしたようにヨガを始めた。
皆の前でレッスンをしていた先生は、インド人の女性たちに走り寄ってきて、片言の英語と身振り手振りを交え、体の動かし方を教え始めた。
「あー私英語下手ね。恥ずかしいわね、でも頑張ります」
先生は笑って、レッスンを続けた。

すごいな、と、私は思った。

インドでは、道端でヨガマットを敷いてヨガをやる人もいるから、遅れてきた上での割り込みヨガもさほど悪いと思わないのだろう。日本人だったら、空気を乱され不快に思うけど。これは文化と違いだ。
でも先生は、その文化や風習の違いを受け入れて、ヨガを彼女たちにわかりやすいように教えたのだ。
後に施設の方からインド人女性に対して、なんらかの注意があるかもしれないけど、レッスン中の先生の行動は指導者として正しかったと思う。

街ではよく、家族で道の真ん中を歩いたり、スーパーの細い通路で子供が走り回っても注意しないインド人を見かける。日本は秩序を重んじるので、他人の迷惑を考えない行動には批判的だが、それに気づかないか、気づいてもどうすることもできない人も多い。

日本には「郷に入れば郷に従え」ということわざがある。しかし外国人にはそれが通用しないことも多い。私たちは異文化の障壁の前で、どのようにコミュニケーションをして相手を知り、関わったら良いのか、いまだ迷いの中にいる。

実際、多民族国家のアメリカ合衆国では民族間のトラブルはしょっちゅうらしいが、アメリカのようなエキサイティングな国ではそういった人種のぶつかり合いが生産エネルギーを生むようだ。
しかし日本は長く閉鎖的な島国だったので、異質な人の受容や共存はあまり得意ではない。ルールに従わない外国人は、コミュニティから締め出されるか、行政からの制裁が下るだろう。

日本は美しい国だ。皆が協調しあい、住みやすい平和な社会を、長い時間をかけて築いてきた。そんな日本の文化に憧れて移民する外国人も多い。
私たちは美しい日本を守っていきたい。そのためには移民してくる外国人に日本のことを知ってもらい、一緒に平和な社会を築くことに協力してもらうことが大切だ。彼らは日本人とは違う視点で、私たちが幸せになるためのアイデアを提供してくれるだろう。その時を信じ、敵対したり排除したりせずに、人間として温かい心の通い合いができるよう向き合っていければと思う。



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