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「アベレージ」から抜け出す。

今の若者の52%が子供を生み育てたくないんだって。理由は経済的な負担が圧倒的に多い。
私が子供産もうと決意した20年くらい前は、子供欲しい人のほうが多かったけどな。出産が怖かった私は少数派だった。でも物質的な豊かさを追い求めるのに限界を感じてたから、ガラリと価値観を変えたかった。

出産してよかったと思うのは、自分自身でよく考えて、着地点を見つけることができたから。「みんながそうするから」で決めると、後々自分や他人を大きく傷つける事になる。情愛が絡む場面では、自身の確固たる決断で事に当たりたかった。

当時の女性たちは、産むか産まないかについて、それほど深刻に捉えていなかったように思う。「早く子供が欲しい」という人もいたし、「旦那はいらないが子供だけ欲しい」という人さえいた(笑)。子供ができたから結婚するという「できちゃった婚」もあった。しかし、無責任な出産のために後々夫婦や子供が不幸になる事例もあり、今は出産や子育てはおろか、男女関係を結ぶことにおいても慎重になっているようだ。

現代の流行歌は、私が育った昭和時代よりも、繊細な心情を歌った文学的な内容のものが多い。そして一年前流行ったものは、次の年には全く忘れられていたりする。力強い導き手がいない現代の若い世代は、感性豊かで、傷つきやすい。人間の複雑さを知りながらも、それを理解し受け入れようとする意欲が少ないのかもしれない。頼れる本当の絆を探して、ネット上を彷徨っている。

物質や情報など、なんでも手に入る「豊かさ」と、縮めたくても縮められない心の距離に対する「寂しさ」と「諦め」。これが現代のアベレージなのだろう。

そうはいっても、アベレージはアベレージ。一昔前に、結婚するなら「三高」とか「3K」とか言っていたのと同じレベルだ。


アベレージな人の集まりでは、いろいろな生活の選択の場面、学校や職場、子供の教育などの査定内容が、よく話題にのぼる。生き方は人それぞれという視点はあまりなく、世間一般の基準で比較し、評価しあう。

良いかか悪いか、という問題ではなく、それが生き抜く術なのだ。
アベレージな人たちは、皆と同じでいることが安心なので、アベレージにとどまっている。そして本当の自分自身を知ろうとしない(あるいは、表現しない)。

アベレージな判断基準は、程々の常識を持っている人となら会話を合わせやすく、初対面でも適当に盛り上がることもできる。皆とつながるためにはアベレージなものの見方はある程度必要だ。しかし人は社会的な生き物なので、アベレージな判断基準が支配した環境では、それが個人の考えや生き方に影響しやすい。


自分は昔からアベレージから外れた人だったため、アベレージを知ることを周りからよく求められた。しかし興味がないことには興味がなかった。

私が最も興味を持っていたのは自分自身だった。どんなことが起きてもありのままを受け止められる自分で、世界を感じ、出会いをし、幸福を心ゆくまで感じたかった。幸福とは全く個人的なもので、人と比べて査定することは、社会的な位置を知ることにはなっても、私の人生にはほとんど無意味だと思っていた。本当に私がつながるべき人やものは、私はどんなにアベレージから離れたところに居ても、来る時は来るからだ。

だから何でもアベレージを基準にものを判断する人といると、個人の尊厳を無視されたまま違う国の法律に合わせるように言われているようなもので、息苦しくなる。


アベレージな人が何を求めているのか。それはマーケティングで割り出される。各分野の頭のいい人は、いろいろな仕掛けを作ってアベレージな人々を動かそうとするだろう。アベレージな人は操りやすい。自分というものがないから。もっと正確に言えば、誰とも違う「自分」というものを意識しようとしないから。そうして時代の気分に合わせて物を消費し、飽きたら次のものを欲する。死ぬまでその繰り返しだ。



産みたくない若者文化の中にいる一握りの人は、自分とは何なのか、本当はどう生きたいのか、どんな幸せをつかみたいのかと考えているだろう。そういう人は、出会うべき人との出会いを果たし、本当に必要とされる仕事や環境を得て、愛や友情、心の充足など、その人が本当に望んだ人生の糧を蓄えていけるだろう。
だからアベレージにならないと決めることは、この現代に存在することへの自信になり、本当の自分と幸せを生きる一歩なのだ。


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