芸術に関する仕事の話。
6年ぶりの個展が4月にあるのでいろいろな準備を進めている。宣伝活動で動き回っていると今の主流のアートと思われる作品群や作家さんたちにお目にかかる。
アートの土俵ではいろんな作家が現代を切り取って「こう思う」「こう感じる」を主張する。人間の思うことや考えることは、今までずっと繰り返されてきて、斬新さがないと伝わらない。
日本で個展活動を6年もやっていないと、ギャラリー事情もかなり変わっている。以前はポートフォリオを持っていけば積極的に勧誘されたものだが、今はメールの返信もしないところも多い。
いつも違和感を持つことは、作者が明かされるまでは、多くの人が、その美術品を「ただの落描き」としか思わないことだ。作者の人となりを知って初めて興味が湧く。結局人は、人を知りたいんだなあと思う。
売る、ということを意識すると、SNSの反応とかフォロワーの数などを気にせずにはいられない。前は好きなように書いたり作ったりして、世の中からズレていても気にしなかった。
どう売りたいか、と言われた時に、少し怯んだ。ひとつひとつの作品に強い想いを込めて作るが、どう売りたいかまでは考えていなかった。次々出てくる店次長さんのアイデアを聞きながら、不慣れな頭でシュミレーションする。