- 2021年12月16日
アーティストは「起業家」である。
私は日本でアートを買いたいと思ったことはほとんどない。芸術性を追求するのは好きなんだけど、いくら芸術性の高い作品を作っても社会に届かなくてはゴミにしかならない。
私は日本でアートを買いたいと思ったことはほとんどない。芸術性を追求するのは好きなんだけど、いくら芸術性の高い作品を作っても社会に届かなくてはゴミにしかならない。
「飾りたい、所有したい」という気持ちは、「好きな人と一緒にいたい」という気持ちと、変わらないのだ。これだけ美術を続けてきて気付かなかったことを、マイアミで初めて気づいた。
「これからは一日一日を、楽しく生きようと思ったんだよ。好きなことをやって、自分の才能を伸ばして。いつ死んでもいいように」スーパーでお寿司を買い、家路を歩いている時に呟いた夫の言葉には静かな満足感が滲んでいて、私も満ち足りた気持ちになった。
小学校2〜3年の頃、学校から帰ってランドセルを置くと、友達と遊ぶために外へ出た。玄関を出て砂利道を少しいくとアスファルトの道路に出る。右に曲がると、石造りの垣根の向こうにはたくさん実をつけた柿の木が立っていた。