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私達はサバイバル戦を生きている。

娘に望月けいのイラスト集を見せてもらった。今売れているイラストレーターさんだ。キャラクターデザインがベースとなっているが、緊張感のある配色とゴスロリ、エログロテイストの不穏な空気感は今の時代に共通のものを感じる。
創作の原動力は「怒り」だという。画面の人物は挑発的だが、大胆な構図は日本古来の美術、琳派の面影があった。
https://zokuse.mochikei.com

モチーフになっている渋谷の街を見たとき、私は最近現実の風景を描かなくなったことに気づいた。良くも悪くも外界から影響を受けなくなった。ものの見方が固定的になってきたのかもしれない。何でも手に入れた気になっている自分に危機感を持った。

お金は使えばなくなるし、人間関係も永遠ではない。誰も明日生きていられる保証はないのに、今ある安定に甘んじている。でも本当は生まれた時も死ぬ時も全く一人で、このただ広い世界に一人で呼吸して生きている。1分1秒ごとに変わって行く世界では繋がり感も移ろいゆく。

若い人たちは未来を築くサバイバル戦の最中を生きている。
本当は誰もがサバイバル戦なのだが、大切なものを守りながら未来に希望を見出そうとする人と、今あるものに執着しマウント戦で自己保持しようとする人では、見ている世界に雲泥の差があるかもしれない。

エログロとか、ホラーに惹かれたことは一度もない。そういう世界に参戦したいとも思わなかった。世界を全く美しいと思わない時はあったが、何もかも満たされるために欲を追求することは果てしなく贅沢で虚しい娯楽であり、長くとどまるのは人生の浪費だと思っていた。なんとかなると泰然と構え、運命に委ねるのが、自分にとってもっとも真っ当な生き方だった。

経験は人生の宝物ではあるが、そこで得た知識や教訓はいずれ捨てなくてはならない。過去の経験に依存し、新しい知識や人の心が感じられないほど脳や心が硬化してしまったら、今此処の世界とのつながり感を失ってしまう。自分の閉じられた世界に凝り固まってしまった人は、周りがどう頑張っても救いようがないからだ。

望月けいのイラストを見てから自分の絵を見て、「なかなか悪くない」と思えたことが嬉しかった。

日本の伝統美術、琳派とか浮世絵は、人間の欲望を削ぎ落とした清廉な美の表現だ。外国からの侵略や欲望の影響を受けなかったために受け継がれてきた静寂と気品。私はその精神を守っていきたい。


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