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美術評論

いろんな作家の美術評論。

  • 2023年2月17日

エゴン・シーレ展

20世紀初頭にウィーンで誕生した天才であること、クリムトの弟子であること、28歳の若さで亡くなったことは概ね知っていて、彼がどんなふうに芸術に向き合っていたかは、ここに書くまでもないのだけど、やっぱり原画の威力はすごいな。

  • 2021年12月18日

ワイエスの描いた生活感。

当時、私はワイエスの何に惹かれていたのだろう。アメリカの農家の一風景だが、簡素な室内を照らす乾いた光は、幼い頃、私の肌が体感していたものだった。

  • 2021年11月30日

雨は天からの賜り物。

日本の雨は、趣があって好きだ。晴天の碧礫のように日常に訪れ、ドラマを運んでくる。ある時は戒めるように、ある時は慰めるように、心の汚れを洗い流す。

  • 2021年11月29日

大いなる「母性」を、目の前にして。

500号から1500号の大画面が並んだ展示室に入ると、津波に襲われたような感覚になる。絵の中で、個人の物語が寄せ集まり、連なり、社会の物語が嵐のように巻き起こる。四方八方から様々な感情を浴びせられているようだ。

  • 2021年11月28日

女らしさって何?

私は他の作家の評論を書くときに、他の評論はほとんど読まない。感じたことをそのまま書いている。で、ジョージア・オキーフの花の絵を見て、すぐに入ってきたイメージは、「女らしさ」だ。

  • 2021年10月26日

様々な「始まりの記録」。

有賀さんが描いているのは「夢」の世界だ。私たちが眠りについた後に潜在意識が見せる風景。過去の記憶や普段気づかない感情、感覚、取り留めのない、儚いものが様々な形状になり、脳のスクリーンに現れては消えていく。有賀さんはそういった取り留めのないものを注意深く拾い、具象化する。

  • 2021年10月20日

「ひとり仕様の絵」が、伝えること。

「僕は制作する上で質量を大切にしているんだよ」いつかの個展で野崎さんはそう私に話していた。キャンバスにモデリングペーストを塗り、注意深く絵具を塗り重ねて重厚感を作り上げていく画風には、野崎さんの自己対話の痕跡が表れていた。でも今回はそういった重厚感が見られない作品がいくつかあり、いつもの空間に、新鮮な切れ味を出していた。

  • 2021年9月5日

東海道五十三次

江戸と京の間の距離は、487.8km。当時、車も電車もないので、徒歩の旅だ。しかしながら、まだ整備されていない、この長く険しい旅路を江戸時代の人はどのように見ていたのか。

>言葉とアートで人生をブレイクスルーするフリーランス画家 佐藤智美

言葉とアートで人生をブレイクスルーするフリーランス画家 佐藤智美

いろいろなものの影響を受けて
合理的に変わっていく生活の節々で、太古から引き継がれてきた私たちの感情が
、社会の波動を受けて揺れた瞬間を切り取って書いています。

生まれては死んでいく運命を持った
人間である限り、変わらないであろう幸せのヒントがそこにあると思うからです。


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