「綺麗な絵」と「芸術性のある絵」

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12年位前だったかな、国立にマニアックなギャラリーがあって、そこで自分の絵をプレゼンし視聴者の質疑に答えるというイベントに参加した。当時はあまりいろんなことを考えていなくて、ふと見た風景にインスピレーションを得たらそのまま描いていることを話したら、お客さんからすごい反響があった。

「あなたの絵は口で言うほど綺麗じゃない」とか「デッサンが狂っている」とか、なんだったかな、私の説明と絵が合っていないみたいなことを言われて、驚いた。

視聴者のほとんどが画家だったので、自分の考えとの違いから反発したのかと思うのだけど、「綺麗な絵」と「芸術性のある絵」という学生時代に惑わされた課題がもう一度表出してきた。

ギャラリーのオーナーさんから「あなたはおそらく善い人です。人から嫌われるような部分を持っていない」と言われたのだが、それが善い意味なのか、悪い意味なのか、わからなかった。

その後、多くの公募展や企画展、海外展に参加して自分の作品を掘り下げていったけれど、出た結論は「綺麗な絵だっていいじゃん」ということだ。

鑑賞者が芸術に期待することは、その人が現実世界で表出できないものを解放させることだろう。一時期、求められている芸術性とはネガティブなものと捉えていたけれど、全然そんなことはなかった。

今私にとって大切なのは、「その絵と一緒に住みたいか」ということ。一緒にいて優しくなれる絵や元気になれる絵を描きたいし、生活のビタミン剤になるような作品を社会にたくさん提供していきたいのだ。


2011年 芸術の存在意義展No.3 アートイマジンギャラリー(東京・国立)

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Tomomi Sato

日常や今社会で起きている出来事を、アートな視点で捉え、私たちがもっと自然体で、エキサイティングに生きられるような、ものの見方、心のあり方を探っていこうと思います。

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