太陽と月の生き方。

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私がデジタルアートを始めたきっかけは、以前勤めていた時の同僚の男性からグループ展に誘われたこと。その人はアーティストで、とても人懐こく、強引で、求心力のある人だった。

彼とは最初から意気投合したけど、仲良くなると傲慢で、時間は守らないし、かなり常識外れな人だった。でも彼の周りには才能あるアーティストがたくさんいて、その人たちのことを聞くと、「すごい才能があるけど、すごく腰が低い人」と、私に指し示すように言った。

彼からすれば、展示に誘ってもらっておいて馴れ馴れしい私の方が傲慢で常識外れに見えたのかもしれない。共感を示す私を彼は警戒したように遮断した。

私と彼はその後、うまく行かなかった。原因は展示への真剣度の違いだったと思うけど、彼の美術への情熱が、私の中の可能性を引き出したと思っている。
彼は今国際的なアーティストとして昼夜を問わず働き、私には見えなかった誠実さで社会と美術と向き合っている。


アーティストは芸術を駆使して、幼少期に生かせなかった子供心を昇華させたいと願う。太陽のように輝き、近寄った者を火傷させる。そして「永遠の母」を求めているから、ずっと孤独だ。

私は35歳でデザインの仕事に区切りをつけ、母になり、デジタルアートを始めた。この流れからして、自分の表現の基礎は「母性」や「愛」であり、社会の中でのポジションがどうこうという意識から外れていた。
全てを受け入れる永遠の母とは神みたいなものだから、誰もなることなんてできないけれど、取り巻く世界から、できるだけたくさん愛を感じたいし、そういったものを届けたいと願っている。


ここまで書いて気づいたけど、芸術家とは「太陽」と「月」みたいだ。ごまかしようのない男性性と女性性を、心ゆくまで体感するために生きていることに気づいた。

太陽のように輝きながら、人と関わり続けられる人は、それを心から楽しんでいる。太陽さんの集団にいる時は仲間意識を求められたけど、私は素でいようとすると共感体質が出ちゃうからね。

太陽さんと関わるには、優柔不断ではいけない。
そして今後、この共感体質を活かす生き方をしようと決めた(笑)


著作者:Freepik

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Tomomi Sato

東京在住のアーティスト。理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

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