「人間の膨らみ」は「頬の膨らみ」

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岡本太郎は、社会常識やいわゆる外目線に合わせて自分を変えるのではなく、自分自身を社会にぶつけて傷付いたり成長していくことを「人間が膨らむ」と言っている。
良い表現だなあと思う。そこには借り物でない真の喜びがあるだろう。

「人間の膨らみ」は「頬の膨らみ」に比例している。
私は今、鏡を見ると、頬の膨らみがげっそり落ちている。今まで充電していた幸がいつの間にか枯渇してしまった。いつもと同じものを食べていても、減ってしまうものもあるのよねえ。
だから今の私に合った、栄養価のあるものを探している。


人は自分を「このように見てもらいたい」と思っていると、社会もそのように見るものだ。
ナルシストは注目を浴び、自己卑下する者は追いやられる。
だから決して、自分を貶めるようなことを考えてはいけない。

人間界とは基本的に物質世界なので、多くの人が欲を満たすため、他者と優劣をつけたがり、他者から搾取する機会を伺っている。そして欲の深い人が経済社会で勝利するような仕組みになっている。
人の輪の中にどっぷり漬かったら、おそらく私は喰われる側の人間になるので、芸術および精神世界を味方につけて生き延びようとするところは昔からあった。

欲の道を歩いているが故に、常に腹を空かせている人がいる。内面の飢餓感を華やかな外面で取り繕い、善良な人からものを奪っては逃げている。心地よい言葉で寄ってくるかもしれないが、本質をいち早く見抜き、近づかないようにしなければならない。
これは私が人間を膨らませるため、幸を搾取されないために、人生で学んだ最も大切な知恵だ。

そして、愛や夢のために賭けをする時、プラスかマイナスかで悩んだら、あえてマイナスを選んでみる。負けたとしても、負けた事実が自分の真実を掘り起こす。本当にしたかったことなら後悔しないものなのだ。
そういった実のある経験を重ねて、人間=自分自身を膨らませていきたい。

写真:岡本太郎「乙女」 岡本太郎記念館蔵

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Tomomi Sato

東京在住のアーティスト。理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

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