兎の寿命は、だいたい7〜8年と言われています。当時はもう7歳で、何が起きてもおかしくない年齢だったので、肖像画を残しておこうと思って描いたもの。
夕方になると、ポロンはゲージから出て、家の中のお散歩タイムになります。ソファの下、机の下、タンスの影、狭いところに入って、身を休めています。そんなポロンが、私と娘のいる部屋に、そっと入ってくることがありました。「どうしているかな」と気になったのでしょうか、襖の陰から、顔だけを出し、そろりと、前足を出して、恐る恐る入ってきます。
ポロンは子供の頃から、駆け寄ってきて縋り付くということはしませんでした。ただ、こちらがじっと見つめていると、恐る恐る寄ってきて、鼻をこすり付けたり、頭を突き出したりします。兎なりの親愛の表現なのです。2016年の9月に永眠しましたが、生涯を通じて、慎ましく、聡明な兎でした。
来訪者 24.9×24.7cm 色鉛筆・CG/版画紙 2013
TOMOMI SATO’S ART WORKS
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昨日書いた記事が抽象的で不完全感があったので、「子持ち様」問題についてもうすこし調べてみた。特に職場で子供のために急に休む人のしわ寄せが子持ちでない人にいくことが問題視されているようだった。
ネット上で子持ち世帯が批判される現象について、それが恋愛や結婚への消極的な風潮や社会的な価値観の変化、女性性の解放や新しい生き方の模索とどう関連しているかを探った。
教会で牧師さんと話していて、「ほとんどの人は欲でものを言い、動いていますね。愛って、あってないようなもの」と私が言ったら「大半の人は反射神経で喋っています。愛とか思いやりとか、深く考えない」という返答が返ってきた。
近頃周りでも、定年を迎えた夫婦の家庭問題や健康、金銭問題の話を聞く。生活レベルを落とした時に表出するいろいろな問題に誰もが諦観的なのは、老いて体が動けなくなってからでは打つ手がないからだろう。
朝起きると、和室の茶色い柱と漆喰の壁が目に入る。ちょうど私が結婚した27年前も同じものを見ていた。いつも彼と一緒にいた。そうすることでやっと生きていた自分は目に映るものがとても新鮮だったことを思い出した。