新しい道を選ぶと、古いものは持っていられなくなる。新しい道といっても、古いものを捨て道を切り開く決意をしただけで、実際の道はない。これから必要なことを考えて、心に引っかかるものは全て試したり、取り入れていた。
ヨーロッパの展覧会に参加していつも感じることは、私の作品は矩形に大人しく収まっていること。良かれと思ってやっていた細密描写も、かえって観念を強めてしまっているみたいだな。
最近刺激を受けたアーティストさんを意識してエスキースを作ってみた。でも彼らのようにPOPにもエンターテイメントにもなれない。私の作品の根幹にあるのは、エモーションだと思う。
事物のアウトラインを壊して、「今」という空間を捉える。視点によって、空間はいろんなふうに見えるのだろう。
これから新しいことができそうだなあとワクワクしているけれど、実生活面では娘の高校受験と父の病で疲れ気味。なんか、天と地の両方から手を引っ張られている感じ。
About TOMOMI SATO〜人生開拓アーティスト佐藤智美 プロフィール
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ネット上で子持ち世帯が批判される現象について、それが恋愛や結婚への消極的な風潮や社会的な価値観の変化、女性性の解放や新しい生き方の模索とどう関連しているかを探った。
教会で牧師さんと話していて、「ほとんどの人は欲でものを言い、動いていますね。愛って、あってないようなもの」と私が言ったら「大半の人は反射神経で喋っています。愛とか思いやりとか、深く考えない」という返答が返ってきた。
近頃周りでも、定年を迎えた夫婦の家庭問題や健康、金銭問題の話を聞く。生活レベルを落とした時に表出するいろいろな問題に誰もが諦観的なのは、老いて体が動けなくなってからでは打つ手がないからだろう。
朝起きると、和室の茶色い柱と漆喰の壁が目に入る。ちょうど私が結婚した27年前も同じものを見ていた。いつも彼と一緒にいた。そうすることでやっと生きていた自分は目に映るものがとても新鮮だったことを思い出した。
お宝鑑定団で初めて鴨居玲という画家を知った。ゴッホと同じ自画像作家として有名だが、幽霊のようなピエロのような自画像を見ていたら、目を背けていたものにまざまざ向き合わされたようだった。