Categories: 現代美術美術

突き抜ける爽快感。

スポンサーリンク

先日ある作家さんの評論を書かせていただき、その方からフィードバックを頂いた。
私は作品から人間的なファクターをいろいろ受け取って書かせて頂いたのだけど、その作家さんは「描いている時の心境は自分でもよくわからない」のだそうだ。世界的に活躍されている方で、いつもコンセプトがしっかりしていたので、それを聞いた時は正直、面食らった。

でもよくよく考えてみて、私って考えすぎかもな、と思った。….というか前々から気づいていたことなんだけど、アイデアって、降ってきたときに瞬発的に形にしないと、新鮮度が落ちるのだ。

ここ2年ぐらい心理学の勉強をして、感じていたことだった。心をネガティブな視点で描いていて行き詰まり、ポジティブな視点を探っていた。私たちをネガティブにする悩みがどこからくるのかを知りたかったけど、悩みばかり見つめていると、本当に「悩みの人生」になってしまい、ますます喜びが遠ざかっていく。

喜びは待っていてもこない。気づいて、感じるものだ。
日常に斬新さをもたらすものは、茫洋とした海に突然浮かんでくる泡のようで、素早くキャッチしないと消えてしまう。実際私たちは、幸せを感じる時、あれこれと考えない。アーティストはその状態を切り取り、限界まで鮮度を上げて表現することができる。

これに気づくことができたのは、私自身も心について徹底的に探求したからだと思う。悩んでいる人はとても孤独で、それ以外のことは見えない。暗闇を突き進んで、ヘトヘトに疲れ切った時に、反対方向から突然光が差す。ばらばらだったパズルのピースが一気に繋がって、突き抜けたような爽快感がある。

タカが外れる、ってこうことなのかなと思う。




岡本太郎 ドラマ 1975 年


About TOMOMI SATO〜人生開拓アーティスト佐藤智美 プロフィール

【TOMOMI SATOS ART WORKS】https://www.ts-artworks.com
【TOMOMI SATOS ART SHOP】https://artworks2017.thebase.in
【TOMOMI SATOS ART BLOG】https://tomomiart.tokyo
【GOOD DAY! GOOD LIFE!】https://lifeupdate.xyz

スポンサーリンク
Tomomi Sato

東京在住のアーティスト。理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

Recent Posts

「子持ち様問題」について、もう少し考えてみた。

昨日書いた記事が抽象的で不完全感があったので、「子持ち様」問題についてもうすこし調べてみた。特に職場で子供のために急に休む人のしわ寄せが子持ちでない人にいくことが問題視されているようだった。

1 day ago

「子持ち様」が育てているもの。

ネット上で子持ち世帯が批判される現象について、それが恋愛や結婚への消極的な風潮や社会的な価値観の変化、女性性の解放や新しい生き方の模索とどう関連しているかを探った。

2 days ago

呼吸が止まる時。

空を仰いでいる若者は、勢い余って崖から落ちそうだが、彼の顔には不安も恐怖もなく、好奇心でいっぱいだ。崖から落下するか飛ぶか、可能性は未知数だ。

3 days ago

「陽キャラ」と「陰キャラ」。

教会で牧師さんと話していて、「ほとんどの人は欲でものを言い、動いていますね。愛って、あってないようなもの」と私が言ったら「大半の人は反射神経で喋っています。愛とか思いやりとか、深く考えない」という返答が返ってきた。

2 weeks ago

地に足をつけて、天を見上げる。

近頃周りでも、定年を迎えた夫婦の家庭問題や健康、金銭問題の話を聞く。生活レベルを落とした時に表出するいろいろな問題に誰もが諦観的なのは、老いて体が動けなくなってからでは打つ手がないからだろう。

2 weeks ago

変わっていくものと、変わらないもの。

朝起きると、和室の茶色い柱と漆喰の壁が目に入る。ちょうど私が結婚した27年前も同じものを見ていた。いつも彼と一緒にいた。そうすることでやっと生きていた自分は目に映るものがとても新鮮だったことを思い出した。

4 weeks ago