カーペンターズのカレン・アン・カーペンター。聴けば聴くほど良い声だ。
歌を聴きながら、どうしてこういう声が出るのかなあ、どうしてこういう風に歌えるのかなあと考えていた。
兄のリチャードとのデュオで、19歳でデビュー。その後、ひたすら周囲の人の期待に応えて努力して達成して、拒食症になり、32歳の若さで亡くなった人。
拒食症って愛情飢餓が原因だと言われているけど、本当はどうだったかわからないけれど、あの透き通るような深い優しさの声と、激しい自己犠牲の一生を重ね合わせると、虚しいような切ないような気持ちになる。
偉業を成し遂げたから幸福とは限らない。でもこの人は身を犠牲にして周りを幸福にした。身を犠牲にして、という言い方は変かな、当人はそれくらい歌うのが好きだったから、他のことを犠牲にしてでも歌いたかったのだ、と思うようにする。
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昨日書いた記事が抽象的で不完全感があったので、「子持ち様」問題についてもうすこし調べてみた。特に職場で子供のために急に休む人のしわ寄せが子持ちでない人にいくことが問題視されているようだった。
ネット上で子持ち世帯が批判される現象について、それが恋愛や結婚への消極的な風潮や社会的な価値観の変化、女性性の解放や新しい生き方の模索とどう関連しているかを探った。
教会で牧師さんと話していて、「ほとんどの人は欲でものを言い、動いていますね。愛って、あってないようなもの」と私が言ったら「大半の人は反射神経で喋っています。愛とか思いやりとか、深く考えない」という返答が返ってきた。
近頃周りでも、定年を迎えた夫婦の家庭問題や健康、金銭問題の話を聞く。生活レベルを落とした時に表出するいろいろな問題に誰もが諦観的なのは、老いて体が動けなくなってからでは打つ手がないからだろう。
朝起きると、和室の茶色い柱と漆喰の壁が目に入る。ちょうど私が結婚した27年前も同じものを見ていた。いつも彼と一緒にいた。そうすることでやっと生きていた自分は目に映るものがとても新鮮だったことを思い出した。