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    うらみちお兄さん

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    Amazon primeで見たが、めちゃくちゃ面白かった。
    うらみちお兄さんとは、「ママンとトゥギャザー」の体操のお兄さん。あの、子供に夢を与えるNHK番組「おかあさんといっしょ」をパロったものだろう。明るく元気に歌ったり踊ったりしているお兄さんとお姉さんは「幸せ」の象徴だが、そんな素敵なイメージを全然描いていないところが良い。

    「ママンズトゥギャザー」に出演する、うらみちお兄さん他、子供を楽しませる仕事をする大人たちは、私生活では、「彼女がいない」「結婚できない」「趣味がない」「会社の人間関係が煩わしい」など、人生の悲哀を抱えている。この悲哀を振り払うように、「みんな〜!大人になっても希望を失っちゃダメだよ〜!」と子供たちに呼びかけている。
    3〜5歳の子供たちは、そんな大人たちを、純粋に受け止めて、励ましたり、慰めたりする。子供たちの優しさに、うらみちお兄さんは時々感涙する。

    大人と子供の立場が逆転しているのが面白い。大人は、子供たちに夢を与えようと頑張っているが、子供たちより、大人たちの方が傷つきやすくて、情緒不安定で、欲求不満だ。そして子供の純粋さに元気を与えられているという現実が、露骨に描かれていて、笑ってしまう。
    経験を積んで物事を知った大人の賢さと弱さ。純粋無垢な子供の素直さと強さ。お互い助け合っている情景が、微笑ましい。

    うらみちお兄さん 公式サイト http://uramichi-anime.com


    TOMOMI SATO
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    【Official Site】https://www.ts-artworks.com/
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    【E-mail】tommys1970@ab.auone-net.jp



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    あはれ!名作くん

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    「あはれ!名作くん」はNHK「ビットワールド」の5分アニメだ。娘が好きで、夕食事にはいつもYoutubeで見ている。最初のうちは娘に付き合って見ていたが、だんだんこのアニメの良さが見えてきた。
    ビットワールドは子供向け番組なんだけど、「あはれ名作くん」は、子供向けという感じがしなかった。例えば元祖子供の人気アニメ、アンパンマンなんかは、正義の味方が悪をやっつけるという、いかにも親が安心する子供向けアニメだ。勧善懲悪はあまりにも型が出来ていて何度も見ていると飽きてくるけど、この「名作くん」は、今起こっている大人社会の問題をブラックユーモアで笑い飛ばしていている。キャラクターも一見ほんわかと可愛いが、感情表現が誇張的でアメコミっぽい。
    ファン層は子供だけでなく、大学生くらいの若者も多いらしい。子供向けアニメも、子供に媚びない方がかえって面白いものができるんだなあと思う。

    TOMOMI SATO’S ART WORKS
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    ジョーの美意識

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    昭和の名作「あしたのジョー」で、ジョーに思いを寄せる紀ちゃんがジョーに問いかける。
    「同じ年頃の青年は海や山に恋人とつれだって青春を謳歌しているというのに、矢吹くんときたら、くる日も来る日も汗とワセリンと松脂の匂いが漂うジムに閉じこもって、縄跳びをしたり柔軟体操をしたり、シャドーボクシングをしたり(中略)闘鶏や闘犬みたいに血だらけになって殴り合うだけの生活。みじめだわ。青春というにはあまりにも暗すぎる」

    ジョーはこう返す。
    「俺は健闘が好きだからやっているんだ。ノリちゃんのいう青春を謳歌するっていうのとはちょっと違うかもしれないが、燃えているような充実感は今まで何度も味わってきたよ。そこいらの連中みたいにぶすぶすとくすぶりながら不完全燃焼しているんじゃない。ほんの瞬間にせよ、眩しい程真っ赤に燃え盛るんだ。そして後には真っ白な灰だけが残る。燃えかすなんかのこりゃしない。真っ白な灰だけだ」
    紀ちゃんは「わたし、ついていけそうにない」と言い残して立ち去っていく。

    丈の生き方はシンプルで好きだ。
    青春を謳歌した若者たちは、大人になってからも人生を謳歌する。家、家族、仕事、金、地位、名誉。それらで幸せを得ても、充実を知らず迷う人は多い。中には「大人の愉しみ」と称して不倫やギャンブルにハマる人もいる。ジョーは、義理堅く人情深いが、自身にとって何が充実で何が敵か知っている。
    金も、名誉も、恋にも興味がないジョーが、唯一向う先があったとすれば、この「真っ白な灰」になることだったのではないかと思う。そのために、ジョーの美意識は、虚無や欺瞞、世俗的な欲望を敏感に嗅ぎ取り、遮断した。

    白木葉子はジョーの協力者であり、彼に思いを寄せる女性だった。ジョーの夢を叶える代わりに、ジョーをセンセーショナルな存在にするために画策する葉子を、ジョーは快く思わなかった。また世界王者決定戦で、世界チャンピオンのホセ・メンドーサは、何度も向かってくるジョーに怯えて反則をしたが、ジョーは反則をしなかった。

    最後ジョーはパンチドランカーとなりボクシング人生を終えるが、ジョーの物語が爽やかで美しいのは、一つの美意識に貫かれているからだ。
    どう生きて、どう死ぬか。誰も、送ってきた人生に後悔や未練を残したくない。その時の目標に直進し、困難を打破し煩悩を浄化していく。そうしなければ、死際に白い灰になれるわけがないと思う。


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