銀座の画廊からグループ展の招待状が届いた。画廊のHPを見たら、作家名の後に(日)(油)と、カッコ書きでジャンルが書いてあった。(日)は日本画、(油)は油彩画。なんだか今時珍しいなと思った。ここ数年外国で発表していたから忘れていたが、日本のコレクターは購入の判断材料として技法を気にするんだっけ。
銀座は、ギャラリーの激戦地だ。美術作品は技術水準が高いが、商売の匂いがした。
精神性のないところには長くいられない。美術に限らず、今までいろんなコミュニティでそう感じてきた。そもそも波長が合わないということだろうけど、圧倒的に技術力が高くて真意が見えない作品を見ていると、プロの詐欺師と対面しているようで心がざらついてくる。
日本の多くの購買者は、精神性よりも、心地よく綺麗な絵を好む。個性がない方が一緒に居やすいというのは、日本人の特徴と言えるだろう。
銀座の画廊で発表していた時、画廊主から作品の出来栄えを褒めてもらうのが楽しみだった。あの時の純粋さが、今思うと鳥肌が立つ。「綺麗ですね」「素敵ですね」私にそう言った人たちに、本当は何を考えていたのか質問したら、「考えすぎだよ」と、はぐらかされるのも、長く日本人をやっていたら想像がついた。
今年になってから、海外からの展示依頼が2件来た。イタリアとカタール。海外での展示はお金がかかる。特に送料や税金などが嵩み、続けるのは努力がいる。でも世界中のアーティストに呼びかけるキュレーターは、芸術で社会貢献しようとしていて、企画意図にも熱意を感じる。
About TOMOMI SATO〜人生開拓アーティスト佐藤智美 プロフィール
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ネット上で子持ち世帯が批判される現象について、それが恋愛や結婚への消極的な風潮や社会的な価値観の変化、女性性の解放や新しい生き方の模索とどう関連しているかを探った。
教会で牧師さんと話していて、「ほとんどの人は欲でものを言い、動いていますね。愛って、あってないようなもの」と私が言ったら「大半の人は反射神経で喋っています。愛とか思いやりとか、深く考えない」という返答が返ってきた。
近頃周りでも、定年を迎えた夫婦の家庭問題や健康、金銭問題の話を聞く。生活レベルを落とした時に表出するいろいろな問題に誰もが諦観的なのは、老いて体が動けなくなってからでは打つ手がないからだろう。
朝起きると、和室の茶色い柱と漆喰の壁が目に入る。ちょうど私が結婚した27年前も同じものを見ていた。いつも彼と一緒にいた。そうすることでやっと生きていた自分は目に映るものがとても新鮮だったことを思い出した。
お宝鑑定団で初めて鴨居玲という画家を知った。ゴッホと同じ自画像作家として有名だが、幽霊のようなピエロのような自画像を見ていたら、目を背けていたものにまざまざ向き合わされたようだった。