昨日久しぶりに箱庭セラピーをしにいった。カウンセラーさんは3ヶ月前にお会いした人だった。
「私もう何回も来ているんですよ」と言ったら「あ、それでしたら、また来てくださりありがとうございます」とまるで新規客に対面するように頭を下げた。
何だか不思議な気持ちでワークをはじめた。この店特有の温かさを感じられなくて少し緊張したが、箱庭のイメージは膨らみ、私は心の赴くまま、箱の上にアイテムを置いていった。
箱庭セラピーから見えたこと
箱庭ができると、カウンセラーさんは箱庭にある一つ一つのアイテムを見て質問した。
中央の丸い棚は私の城。周囲にいるのは観客(顧客)。3階建の城には、花、楽器、自転車、地球儀などがある。天辺にいるオウムは危機管理のための見張り役。1階(後ろ)の青い象は、お気に入りの友人。顧客の話を聞いてニーズに応えたり、楽しませたりしているフクロウが私。
ビジネスの風景だった。店主のフクロウが顧客の話を聞いたり、低賃金でサービスをするシュミレーションをしていくうちに深層心理に入っていく。
カウンセラーさんは終始冷静で、私の口から出てくる言葉に一つ一つ返すだけだ。しかし最後に、フクロウが後ろを向き、自分で来ることができない顧客のところに行って花をあげるシーンを見た時、こう言った。
「来て、直ぐ帰ってしまう人は、あなたじゃなくてもいい人。自分から行けずに、あなたが赴いて助けてあげる人が、あなたの顧客になる人」
そうかもなあ…..。
フクロウの周りの人達の多くは、時々来て、欲求を満たしたら帰ってしまうけど、確かに、私がいなければ、他の誰かで間に合うような人たちだった。
でも、行きたくても行くことができない人は、私がそこに行くまでずっと待っている。私が行くと、心から喜んでくれる。
私も放って置いてはいけない気持ちがあって、時々、メッセージを送ったりしていた。最近までそれを「共依存」だと思っていたが、違う。幸せになってほしいから、やっていたことなんだ。
見込み客と、そうでない客
セラピーは1時間ちょっとで終わった。私は箱庭の写真を撮って、直ぐに店を出た。カウンセラーさんは丁寧に頭を下げた。
プロだな、と思う。顧客にあまり感情移入をせず、「また来てください」とも言わず、シンプルな終わり方だ。
前回はもっといろんな話をして「カウンセラーになりませんか」と勧誘を受けたが、キッパリ断ったので一線を引かれたのかもしれない。
「来て直ぐ帰ってしまう人は、あなたじゃなくてもいい人。自分から行けずに、あなたが赴いて助けてあげる人が、あなたの顧客になる人」
カウンセラーにとって、私は「来て直ぐ帰る人」の部類だろう。ほしいものが手に入ったら、あとは自分でやって行きたいタイプなので、バックエンドユーザーにはならないと判断されてもおかしくない。
カウンセラーに限らず、個人商店が増えてくると、長く付き合えそうな人に良いサービスを提供するビジネスモデルが主流になる。しかし、見込み客でない人への対応がこんなにはっきりしていると、狐に騙された気がする。
私自身も心理学やアートの知識があるので、自分で内観しようと思えばできるんだけど、少しでも共有できる人がいたらな、というのが正直な気持だった。しかし、サービスを提供する側から見れば、そんな甘いもんではなかったのだろう。
これから個人商店が増えるということは、仕事を「心」で行う人が増えるということだ。「心」は主観的なので、万人には対応できない。だから、それぞれが良い関係を築けそうな人を探して、繋がっていくようになるのだろう。
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