見たいアートと、買いたいアート。

世界的に活躍している美術家、松山智一さんが、アートマーケットについての記事をアップしていたので拝読した(STRAYM 06 Interview  TOMOKAZU MATSUYAMA)。アートがマーケットでどのように動いているか、また日本のアートマーケットの問題点や、これからの展望などを語ってくださり、興味深い内容だった。
私の作品はまだマーケットでのポジショニングができていないので、アートマーケットについて語れる立場ではないのだけど、アートが社会で受け入れられるようにするために、アーティストが何をすればいいか、考えるヒントになった。

正直、私は日常で他人の作品に感銘を受けることはあるけれど、買いたいと思うことはほとんどない。そもそも私にとってアートは、知的コミュニケーションのツールでしかなかった。人生や生活を活性化させるスパイスをもらうために、美術館やギャラリーに出かけていた。自身の作品も、販売よりは鑑賞者とのコミュニケーションが主な目的となっていた。

そんな私が、2019年12月にマイアミを訪れた時、初めて作品を「買いたい」と思った。
マイアミのWynwood Art Districtは、街の至るところでアーティストが壁画を描いていた。人々はカフェでコーヒーやローストビーフを楽しみながら、ストリートアートやパフォーマンスを満喫することができた。
たくさんのアーティストがこの街で店を開いていて、彼らのアートがいろんな生活雑貨に変化していた。ペルー人作家、Guillermo Mazzottiさんの店に入った時、そこで売られていたアートにとても惹かれて、買ってしまった。今も部屋に飾っている。
値段も手頃だったからかもしれない。ただ、マイアミの人たちの陽気な生活感が作品から伝わってきて、このような楽しい生活ができたらいいなと、思った。

普段アートを論評して楽しんでいる私でも、本当に購買欲が動く時は、思索なんか吹っ飛ぶ。「飾りたい、所有したい」という気持ちは、「好きな人と一緒にいたい」という気持ちと、変わらないのだと思う。これだけ美術を続けてきて気付かなかったことを、マイアミで初めて気づいた。

「どんな作品を買いたい?」は「どんな人と一緒にいたい?」と同義語だ。それらが定義するものは、文化や生活圏でかなり異なるだろう。それでも日本より海外のマーケットに拘るのは、魅力的なものはいつも海外で出会うし、私自身、日本でありがちな売れ筋の定義に縛られたくないからだと思う。

マイアミから帰った後、不思議なくらい私の人生にいろんなことが起き、自身の芸術についても考えさせられることが多々あった。大切なことは、人や社会に差し出せるものがはっきりしてこそ、受けとるものができるということだ。
今さらのようだが、ちゃんと人に作品を買ってもらえるようにするには、人に「一緒にいたい」と思われるようなものを作らなければいけないのだ。

写真:GGA GALLERY(wynwood art district,Miami)にて。2019年12月5日撮影



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