Categories: 人生日常

思いは伝えたい時に、すぐ伝える。

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今週末は家族で父の見舞いに行こうと思っていたのだけど、先ほど母から電話がかかってきて、父は検査後2週間は面会謝絶だと聞き、びっくりした。

昨年はコロナ禍のため、夫も娘も私の実家に行くことができず、父はずっと会いたいと言っていた。ホスピスは、1日1名しか面会できなかったのだけど、最近規定が緩和され、やっと家族で会いにいけるようになって、喜んでいた矢先だった。無理なら別の日を設定すればいいのだけど、夫と娘のスケジュールが合う日はあまりないし、またコロナ感染が拡大したら会えなくなる可能性もあるので、会える時に会っておきたいというのが本音だ。

父のパーキンソン病が進行して喉の筋肉が落ち、何かを一生懸命言おうとしても言葉にならない。伝えたいことがあるのに無念だろうな。それがわかるから、私はお見舞いに行った時は、精一杯父の言葉に耳を傾ける。

私が実家にいた頃の、家のソファに座ったまま黙りこくっていた父を思い出す。何を考えているか分からなくて、母も色々働きかけていたけど、それでもあまり話さなかった。

父は病床で死を前にして、どんな気持ちなのだろう。一生懸命何かを伝えようとするけど、私たちはちゃんと聞き取ることができない。こんな無念な気持ちになるなら、元気な時に、いっぱい話してくれればよかったじゃん、と胸が締め付けられる。

昨年は父が入院し、夫が事故で重傷を負い、当たり前にあった日常が突然失われることを体験した。今日この瞬間は、もう二度とこない。だからなるべく不満を溜めないで、思いは伝えたい時にすぐ伝えないとな、と思った。

人間は基本、利己的だ。自分のことしか考えず、人のことには目を向けられないのが普通だ。そんな中で、気持ちを伝えるのは難しいけど、うまく伝えられなかったとしても、向き合うことから逃げてはいけない。だって、その「またいつか」はこないかもしれないからだ。

皆それぞれの人生を精一杯生きて、一緒にいる時は励ましあったり楽しい時間を共有していきたい。そんな日々の積み重ねて信頼が築かれる。誰もが必ず迎える最期の日に、たくさんの感謝を持って終わっていけたらなと思う。

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Tomomi Sato

東京在住のアーティスト。理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

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