親が子を産み育て、子が親の面倒を見て、死を看取る。そんな命の連鎖は「家制度」として、ずっと続いてきた。印象深い恋愛も仕事も、そういった生命活動の一環でしかないと考えると、人間の人生って、なんてシンプルなんだろう、と思う。
人と人は、いつもチャンネルが合うわけではない。こちらがチャンネルを合わそうとしても、相手がスイッチを消してしまうかもしれない。それは私のせいじゃないし、お互いのタイミングが合わなかっただけだ。
私の中には、7〜8歳の少女がいる。ストレスが溜まった時にこの少女が来て、私に花をくれる。晴れても曇ってもいない乳白の空と、地平線まで続く青い草原に私はいて、柔らかい風に向かって走り出す時の、吸い込まれるような感覚が好きだ。
私はハートのないところにいると、とても緊張する。他人の目線にチャンネルを合わせて、その他は欲望に任せて生きているような人たちとは、どう向き合っていいのかわからないのだ。そして、そのような人たちには、私はいつも子供扱いされていた。
今でも辛いことがあったら、カウンセラーさんの助けを借りることはあるけど、昔ほど期待しない。それは自分のことを自分で責任が持てるようになったのと、心からの繋がりは、小手先の技術や知識ではできないことがわかったからだ。