人と人が出会う意味。

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すごく仲の良かった夫婦の片方が亡くなって、もう片方が天涯孤独になってしまうという話をよく聞くのだけど、この夫婦にもそれぞれ、人生を豊かにするたくさんの出会いがあったんじゃないかな。
それらを全部絶ってまで一緒にいるのって、色んな学びの機会を捨ててしまっているようで、もったいないことをしてるなあと思う。

人は一人でいようと、二人でいようと、何度も重要な出会いを経験する。男女に限ったことでなく、学校の友達や職場の上司、様々なコミュニティで出会った人が、その後の人生を変えることもある。


何故、人は人と出会うのか。それは、果てしない生存欲求から解放され、「信じるもの」を見つけたいからだと思う。最初から自分の中に見つけようとするのは困難なので、人を通して、自分の中に映し出された「真実」を見出したいと願うからだろう。
出会いは諸刃の剣だ。欲望に支配され人生を崩壊させる危険性もあるから、多くの人は、それを阻止しようとするのだけどね。

生存欲求だけで生きていたら、いつも不安だ。だって私たちがコントロールできない不安や恐怖は世の中にいくらでもあるから。
そんな膨大な不安や恐怖から救われるために、何があっても揺るがない芯のようなものを、生涯をかけて探って築いていくのが人生なのではという気さえする。

本当の宝となる出会いは、いつも楽しいものではなく、それどころか、引きこまれて自己嫌悪に陥ったり、全否定したくなることも多い。でも同時に、相手が持っている大切なものを受け取るために、私たちは凄まじい生存欲求と闘いながら、自分の奥の底に眠る「芯」を見出そうとする。

愚かなことの愛おしさや、冷徹なものへの敬意、信頼など。
いつの間にか、相反するものを共存させている自分に気づく。

私って馬鹿だなあ、でもしょうがないなあ、という思いを何度も体験して、人は強く、優しくなっていくのだと思う。

「誰かに丸ごと受け止めてもらい安心したい」という赤ちゃんのような幻想から始まり「自分を自分で丸ごと受け止めて、一人で大地に立つ」修練を繰り返して、人生の終焉に立ち向かっていけるのかな。


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Tomomi Sato

東京在住のアーティスト。理解しがたいものを理解し受け入れるために書いています。自由でスピリチュアルな風の時代に、私の気づきがお役に立てればと思います。

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