デジタルアートを描き始めてから、自分を深く深く掘り下げてきた。内なる自分を見つめていくことで、自分の核にたどり着けると思っていた。BIRTHを描き上げたとき、そういった思いに一区切りがついた気がした。
BIRTHは、私の代表作として、様々な所へ出ていった。かなりの反響があり、アメリカのアートサイトでは、子供を抱き上げる母親や群がる人たちの象徴するものについて論議され、200を超えるコメントが寄せられた。またヨーロッパのオンラインギャラリーでも注目の作品としてトップページで紹介された。しかしセールスには全くつながらず、コンペでも落選した。
正直、この作品が授賞して美術館主催の個展を開催する時を想像すると、自信がなかった。描いてきた作品のすべてに嘘はないけど、広範囲に披露するには、テーマが重すぎるように感じた。重いテーマが悪いというわけではない。いつか大学のアトリエで教授に「深刻なテーマを扱うには、君の絵は色が明るい」と言われたことがあるけど、あの時の私の方向性は間違っていなかったと思う。テーマも色彩も暗かったら、救いようがないからだ。
心が内へ内へ向かっていくと、生と死の問題にたどり着く。誰もが決して目を背けることはできないこと。しかしできれば、それを見ないでいたいと思う人が多いだろう。
幸せになりたい。ではどういう風に生きていきたのか。私はここから、外へ向かって開いていく必要があった。
佐藤智美 BIRTH 2018
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「内」へ向かう芸術
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