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「怖さ」とギリギリの「美しさ」。

新旧作合同の個展をやるにあたって作品を選定している。私は気に入っているが、あまりお声がかからず展示の機会がない作品があり、これを展示するか否かが問題だ。
何が不人気なのか、ちょっと周りの人に聞いてみたら「怖い」と言われた。そうだな、インスタに投稿したら違反通告が来て、削除を余儀なくされたこともあった。女性のヌードだったからね。特に男性には、要らない想像をさせたのだろう。

この絵を描いた当時は、「怖いもの」に挑戦していたようなところがあった。怖さの中に美しさを見出そうとしていたのだけど、それが私の中では成功していても、うまく届かなかった作品もあった。

見る側を気遣うのは展示する側の礼儀だし、今回は取り下げようか、と思った時に、私ってなんて丸くなっちゃったのか、と我ながら驚いた。


当時リスペクトしていたメキシコの女流画家、フリーダ・カーロを思い出す。
イタリアで行われた、フリーダカーロを因んだ企画展に出品するときに、参考として伝記を読んだのだった。

彼女も、「怖い作品」を多く描いている。出産とか、背骨が見える女とか。健康な人ではなかったので、いつも何かしらの痛みと戦っていたのだろう。でもその、直視された痛みには、怖さだけでない真実味を感じて、とても癒された。女性なら本来隠すであろうエゴも惜しまず描いて晒す彼女は、勇敢な人だったんだなあと思う。


絵画:フリーダ・カーロ 「ヘンリー・フォード病院」 (1932)


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