曇りない目で物事を見ること。

当時は神奈川県の美術コースのある高校に通っていて、これは油彩の授業で初めて描いた作品。まだ絵が何たるかもわからず、油絵具の使い方も慣れていなくて、ただ物の形や色をしっかり捉えようとしていた。周りには独特の感性を持った子がたくさんいて、彼らの作品と並ぶと私の絵が凡庸に見えたものだった。そのことを先生に話すと、「素直なところがあなたの長所」と言われた。この作品は高校生対象の芸術コンクールで特賞をいただき、その後20年程校長室に飾られていたらしい。

高校生当時は、素直であることが、なぜ良いのかわからなかった。他の子のように主張ができないことをコンプレックスに思っていたから。だけど今は、「素直」がなぜ良いのか理解できる。自分の感じたことに正直であること。目立とうとしたり、媚びたりすることなく、見たものの美しさをまっすぐに伝えようとする姿勢がなければ、良い作品を作り続けることはできない。なぜなら感性の成長ができないからだ。今までの制作活動も紆余曲折あって、作品を発展させようとして色々考えたことがあったけど、考えすぎるとアイデアはエゴの塊になってしまう。曇りない目で物事を見ること。感動を素直に伝えること。この姿勢を忘れないでいたい。

佐藤智美 静物 F15 油彩 1987年

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