誰のためでもなく自分のために輝くこと。それをやり続けること。誰もがこの瞬間を、感じ、動き、コミュニケーションをして、進化できれば良いと思う。
人間性と芸術を結びつけて考えるようになったのは多感な高校時代からで、作品制作の全てがそこから起因していたので、人間性と切り離して創作するなんて想像できなかったし、そのような仕事をする人も理解できなかった。それくらい私は真面目だった(笑)。
体に回るエネルギーに従って描いていると、そのエネルギーは真っ直ぐに観る側に届く。頭で考えることに力を入れると、絵が重たくなり色彩も沈んでいく。
私は「すごい芸術作品を作ってやろう」という意識はあまりなくて、日常で捉えた素敵な瞬間を忘れないように残しておこうと絵を描いて、それがスポンと誰かの心にはまる、ということが多い。
普段私たちは、人の顔をまじまじと見ることはあまりない。輪郭を拾い、顎の太さや目の形、口元の上がり具合など、一つ一つ注意深く観察して描いていくと、その人の性格や生き方、人生が見えてくる。
心をフリーにすると、いろんなアーティストにインスパイアされた。普段はあまり他人に興味を持たない私が、これだけインスパイアされるのは珍しいことだ。